厳選されたパート
日本語に直すだけなら、翻訳会社に依頼すれば済むことでしょう。
ですから、クライアント企業が私たちに求めているのは、アメリカ的な考え方やビジネス様式に基づいて書かれた内容に関して、その前提、意図、目的、達成イメージなどを噛み砕いて説明すること。
つまり、その企業で実際に活用できるように、私たちのノウハウや経験などを組み入れて、文字どおりわかりやすく「解説」する(読み替える)ことなのです。
たしかに、アメリカの大手人事コンサルティングファームは、すぐれたノウハウやツールを持っていますし、人事の制度改革には豊富な経験があります。
ただし、彼らが相手にするのは、従業員数が少なくとも1000名以上の大手企業です。
在米の日系企業は、巨大な工場を持つ大手メーカー以外、彼らにとっては。
アジアの小さな一企業でしかありません。
もちろん、すべての大手ファームがそうではありませんが、多くの場合、型どおりの提案や対応しかしてくれないのが実情といえるでしょう。
数年前、コンサルティングに入ったある企業で、当時の人事制度の基本的な考え方をお訊きしたとき、何年か前につくった大手ファームのリポートが引っ張り出されてきて、驚いた経験があります。
そのリポートはホコリをかぶっていました。
これは極端な例ですが、いくら立派なリポート(ソリューションの提案)でも、実際に役立たなければ意味がありません。
というより、それを人事政策に生かせないためにいちばん困るのは、当の日系企業自身なのです。
日米両国のビジネスに通じたファームを選ぶであれば、最初から日米両国のビジネスに通じたファームに任せればいいじゃないか、とお感じになることでしょう。
たしかにそのとおりなんですが、諸般の事情でそうもいきません。
というのも、日系企業の日本本社は、大手ファームの日本法人と関係がある場合、自社の在米法人(子会社)に対しても同じファームをつかうよう指示してくるからです。
また、特別の関係がない場合でも、名の通った大手ファームをつかうことに、日本の本社は安心感を持つようですね。
たしかに、イマジンコンサルティングは在米の日系企業のあいだではかなり名の知れたファームの一つなのですが、イマジンともども、日本での知名度はまだあまり高くありません。
というような事情で、私たちは大手の解説役をお引き受けするとともに、実際の運用面でもさまざまなお手伝いをすることになるわけです。
とはいえ、私たちはそれをイヤがっているわけではありません。
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